四竜帝の大陸【青の大陸編】
居間にはソファーが長方形のテーブルを囲んで、3つ置かれている。
1人用が1つと、向かい合わせに3人用が2つ。
身体のサイズが竜族は大きいから、ソファーも私の家のものとは規格が全く違う。
1人用に私なら3人座れそうだし、どちらも深く座ると私では足が床に着かない。
だから、いつも手前に座っている。
「りこ。熱かったら遠慮無く言え。さらにふーふーしてやろう」
「ありがとう、ハクちゃん」
いつもと同じように並んで座り、ハクちゃんが手渡してくれたカップに口をつけた。
お茶を飲む私を覗き込むようにして、ハクちゃんが言った。
「りこ。今日は夕食を半分以上残したな」
「ごめんなさい。お昼、食べ過ぎたみたい。お腹がいっぱいだったから……」
女神様が持ってきてくれた本日の定食は、コロッケだった。
ハクちゃんの手みたいな、巨大コロッケが山盛りのサラダと一緒に3個。
がんばって1個は食べた。
それが限界。
残り2個は女神様がぺろりと平らげてくれた。
始めからそのつもりだったんだと、コロッケにソースをたっぷりかけながら笑っていた。
「ハクちゃん。明日ダルド殿下に会う時、貴方を抱っこしてていい?」
一口だけ飲んで、カップをテーブルに置いた。
「あのね、私。ちょっとだけ、怖いの」
空いた手で、ハクちゃんの長い髪を手に取った。
鼻先に持っていき、匂いを嗅いだ。
良い香り。
甘い、花の香り。
私の大好きな、ハクの香り。
「怖い?」
すっかり嗅ぎなれて。
この香りがなくちゃ、なんだか落ち着かないくらい……。
大好きな、ハクの匂い。
1人用が1つと、向かい合わせに3人用が2つ。
身体のサイズが竜族は大きいから、ソファーも私の家のものとは規格が全く違う。
1人用に私なら3人座れそうだし、どちらも深く座ると私では足が床に着かない。
だから、いつも手前に座っている。
「りこ。熱かったら遠慮無く言え。さらにふーふーしてやろう」
「ありがとう、ハクちゃん」
いつもと同じように並んで座り、ハクちゃんが手渡してくれたカップに口をつけた。
お茶を飲む私を覗き込むようにして、ハクちゃんが言った。
「りこ。今日は夕食を半分以上残したな」
「ごめんなさい。お昼、食べ過ぎたみたい。お腹がいっぱいだったから……」
女神様が持ってきてくれた本日の定食は、コロッケだった。
ハクちゃんの手みたいな、巨大コロッケが山盛りのサラダと一緒に3個。
がんばって1個は食べた。
それが限界。
残り2個は女神様がぺろりと平らげてくれた。
始めからそのつもりだったんだと、コロッケにソースをたっぷりかけながら笑っていた。
「ハクちゃん。明日ダルド殿下に会う時、貴方を抱っこしてていい?」
一口だけ飲んで、カップをテーブルに置いた。
「あのね、私。ちょっとだけ、怖いの」
空いた手で、ハクちゃんの長い髪を手に取った。
鼻先に持っていき、匂いを嗅いだ。
良い香り。
甘い、花の香り。
私の大好きな、ハクの香り。
「怖い?」
すっかり嗅ぎなれて。
この香りがなくちゃ、なんだか落ち着かないくらい……。
大好きな、ハクの匂い。