四竜帝の大陸【青の大陸編】
私がかなり派手に転んだので、ハクちゃんはプチパニック状態だった。
「りこ、すまなかった。我は置き場所の選択を誤った。我は毛布を床の隅に置くべきだったのだな?」
う~ん。
それもちょっと違うんだけどな。
ハクちゃんは転んだ私に走り寄る時は混乱のあまり、2足歩行じゃなくて4足歩行になってしまっていた。
竜体のハクちゃんの体型は、幼生のジリ君体型と違って4足歩行に向いてない……。
ぎこちない動きで近寄って来て、握ったお手々をぷるぷるさせながら私の左太腿にぺたっと張り付き、顔を擦りつける姿を見てそう思った。
竜体で良かった……人型だったらと想像しかけて、急いで止めた。
大急ぎでチュニックワンピとワイドパンツを身につけ、扉を開けずに待っていてくれたカイユさんに部屋へ入ってもらった。
「お待たせしました! おっ・おはようございます、カイユ」
「おはようございますトリィ様、ヴェルヴァイド様」
昨日と同じ青い騎士服を着た凛々しいカイユさんは、銀のトレーを持っていた。
「さあ、トリィ様。朝食にはこれをどうぞ、ダルフェがこれを貴女にと……」
トレーに乗った白い角皿には、三角形のサンドウィッチ。
綺麗にカットされた断面から見えるのは、たっぷりの生野菜とハム、そしてチーズ。
コーンの甘い香りがふわりと漂うポタージュ。
定番となったカカエのプリンには形良く絞られた生クリームと、数種のベリー類が添えられていた。
「わぁ~、美味しそう!」
ダルフェさん、お仕事が忙しいのに……ありがとうございます!
トレーを受け取った私は、満面の笑みを浮かべていたに違いない。
カイユさんのこの言葉を聞くまでは。
「朝は電鏡で連絡してから参りましょうか? あのように慌てて行動されては、危ないですわ……いろんな意味で」
「えっ!?」
トレーを持って固まった私の顔の横で、ふわふわ飛びながらハクちゃんが言った。
「竜族は人間よりも聴覚が良いと、我はりこに言ってなかったか?」
言ってないよ、ハクちゃん(涙)。
「りこ、すまなかった。我は置き場所の選択を誤った。我は毛布を床の隅に置くべきだったのだな?」
う~ん。
それもちょっと違うんだけどな。
ハクちゃんは転んだ私に走り寄る時は混乱のあまり、2足歩行じゃなくて4足歩行になってしまっていた。
竜体のハクちゃんの体型は、幼生のジリ君体型と違って4足歩行に向いてない……。
ぎこちない動きで近寄って来て、握ったお手々をぷるぷるさせながら私の左太腿にぺたっと張り付き、顔を擦りつける姿を見てそう思った。
竜体で良かった……人型だったらと想像しかけて、急いで止めた。
大急ぎでチュニックワンピとワイドパンツを身につけ、扉を開けずに待っていてくれたカイユさんに部屋へ入ってもらった。
「お待たせしました! おっ・おはようございます、カイユ」
「おはようございますトリィ様、ヴェルヴァイド様」
昨日と同じ青い騎士服を着た凛々しいカイユさんは、銀のトレーを持っていた。
「さあ、トリィ様。朝食にはこれをどうぞ、ダルフェがこれを貴女にと……」
トレーに乗った白い角皿には、三角形のサンドウィッチ。
綺麗にカットされた断面から見えるのは、たっぷりの生野菜とハム、そしてチーズ。
コーンの甘い香りがふわりと漂うポタージュ。
定番となったカカエのプリンには形良く絞られた生クリームと、数種のベリー類が添えられていた。
「わぁ~、美味しそう!」
ダルフェさん、お仕事が忙しいのに……ありがとうございます!
トレーを受け取った私は、満面の笑みを浮かべていたに違いない。
カイユさんのこの言葉を聞くまでは。
「朝は電鏡で連絡してから参りましょうか? あのように慌てて行動されては、危ないですわ……いろんな意味で」
「えっ!?」
トレーを持って固まった私の顔の横で、ふわふわ飛びながらハクちゃんが言った。
「竜族は人間よりも聴覚が良いと、我はりこに言ってなかったか?」
言ってないよ、ハクちゃん(涙)。