四竜帝の大陸【青の大陸編】
「トリィ殿」
視線を私にしっかりと合わせたダルド殿下の声が、温室に響いた。
よく通る声で、彼は言った。
「貴女は私達を、私を許す必要はないのです。どうか死をお望みになって下さい。ご安心ください、私が亡き後もセイフォンはミー・メイへ術式開発援助を続けるとお約束します」
死を望むっ!?
何言ってるの、この人っ!
死んで責任をとってなんて、一度も考えたことなんかないっ!
確かに夢であなた達を責めて、罵った。
「ちがっ……!」
でも、死んで欲しいなんてっ……そうじゃないのっ、違う、違うの!!
私の望みは……っ!
「わ、わたっ……しは、そんなことはっ! ハク!?」
私の腕の中から、白い竜が消えて。
ダルド殿下の目の前の空間に浮かんでいた。
「黙れ」
ダルド殿下の額に、ハクちゃんの右の中指が。
真珠色の爪が。
「いつ我のりこがお前等を、お前を『許す』と言った?」
刃物のような切っ先が。
「思い上がるな、履き違えるな」
柔らかな茶の髪を、数本散らした。
視線を私にしっかりと合わせたダルド殿下の声が、温室に響いた。
よく通る声で、彼は言った。
「貴女は私達を、私を許す必要はないのです。どうか死をお望みになって下さい。ご安心ください、私が亡き後もセイフォンはミー・メイへ術式開発援助を続けるとお約束します」
死を望むっ!?
何言ってるの、この人っ!
死んで責任をとってなんて、一度も考えたことなんかないっ!
確かに夢であなた達を責めて、罵った。
「ちがっ……!」
でも、死んで欲しいなんてっ……そうじゃないのっ、違う、違うの!!
私の望みは……っ!
「わ、わたっ……しは、そんなことはっ! ハク!?」
私の腕の中から、白い竜が消えて。
ダルド殿下の目の前の空間に浮かんでいた。
「黙れ」
ダルド殿下の額に、ハクちゃんの右の中指が。
真珠色の爪が。
「いつ我のりこがお前等を、お前を『許す』と言った?」
刃物のような切っ先が。
「思い上がるな、履き違えるな」
柔らかな茶の髪を、数本散らした。