四竜帝の大陸【青の大陸編】
竜帝さんの青い瞳が、私を見た。
何か言いたげなその青い瞳を、私もしっかりと見つめ返した。
髪に触れていたカイユさんの左手を私は手を伸ばして握り、頬にあてた。
ハクちゃんと違って、あたたかい手。
「竜帝さ……陛下」
<主>に逆らっためか、小刻みに震えるこの手は。
私の髪を優しく梳かして、結ってくれる。
私のためにお茶を‘お料理’してくれて。
私の涙を拭いてくれた。
「カイユは私の母です。夫がそう定め、貴方が……四竜帝全員が認めた私の母様です」
カイユさん。
カイユ。
私はなんの力も無いけれど。
貴女を守りたい。
「青の竜帝陛下」
貴女の心を、護りたい。
「ここにいるのは青の竜騎士のカイユではなく、カイユ(・・・)です」
ハクちゃん……ヴェルヴァイドの存在が<竜騎士>を<竜帝>の鎖から開放する。
畏怖が恐怖を食い千切るのだと、髪を結いながら『母様』が教えてくれた。
今、竜帝さんは<主>として命令した。
でも、カイユさんは嫌だと言った。
嫌って、はっきりと口にした。
「おちび、俺はっ……」
「お引取りください、陛下。ダルド殿下、もうお会いすることは二度とないと思います」
「……トリィ殿。私はっ!」
何か言いたげなその青い瞳を、私もしっかりと見つめ返した。
髪に触れていたカイユさんの左手を私は手を伸ばして握り、頬にあてた。
ハクちゃんと違って、あたたかい手。
「竜帝さ……陛下」
<主>に逆らっためか、小刻みに震えるこの手は。
私の髪を優しく梳かして、結ってくれる。
私のためにお茶を‘お料理’してくれて。
私の涙を拭いてくれた。
「カイユは私の母です。夫がそう定め、貴方が……四竜帝全員が認めた私の母様です」
カイユさん。
カイユ。
私はなんの力も無いけれど。
貴女を守りたい。
「青の竜帝陛下」
貴女の心を、護りたい。
「ここにいるのは青の竜騎士のカイユではなく、カイユ(・・・)です」
ハクちゃん……ヴェルヴァイドの存在が<竜騎士>を<竜帝>の鎖から開放する。
畏怖が恐怖を食い千切るのだと、髪を結いながら『母様』が教えてくれた。
今、竜帝さんは<主>として命令した。
でも、カイユさんは嫌だと言った。
嫌って、はっきりと口にした。
「おちび、俺はっ……」
「お引取りください、陛下。ダルド殿下、もうお会いすることは二度とないと思います」
「……トリィ殿。私はっ!」