四竜帝の大陸【青の大陸編】
91
「……おい」
俺が騎士団本部に駆けて行くと。
「あんたら……そこで何してんすか?」
「見りゃわかんだろ? ランチしとるんだ」
ここの地下室にある液槽に入れられているはずのニングブックとプロンシェンが、のん気に昼飯を食っていた。
やられた。
「ちっ……ぴんぴんしてんじゃねぇか!」
やってくれたな、舅殿!!
中庭に面したウッドデッキに茣蓙を敷き、親父2人は胡坐をかき談笑しながら洗面器のようなでかい皿から豪快にパスタをすすっていた。
「ダルフェ、なんでここに……ああ、そっか! お前……セレスティスにひっかけられたんだろう!?」
竜族の中でも長身の部類に入るプロンシェンは、俺より頭3つ程背が高い。
その身体は縦に長く、そして横にも広がっている。
「……あんたら、ぐるだな?」
茣蓙の上に無造作に置かれた携帯用電鏡は、鏡面が下になっていた。
連絡をとる気が全くない証拠だ。
「はははっ! さすがダッ君、お頭の回転が早いな」
「ダッ君って言うな、この肥満竜」
父親と同じ歳のこのおっさん竜が、俺は少々苦手だ。
「はいはい、分りましたよ‘ダッ君’」
「あのなぁおっさん。……そんなに死にたいのか?」
「まさか! 可愛い孫娘につがいが見つかるまでは、おっさんは死にたくないんだ」
角ばった頬骨のうえにちょこんとついた錆色の目玉を細めて、プロンシェンは笑った。
「あ、そうだ。これ似合うだろ? 先週の赤の大陸からの便で、エッ君が送ってくれたんだぜ!?」
プロンシェンは青い制服の上に可愛らしいひよこのアップリケのついた、ピンクのエプロンをしていた。
俺が騎士団本部に駆けて行くと。
「あんたら……そこで何してんすか?」
「見りゃわかんだろ? ランチしとるんだ」
ここの地下室にある液槽に入れられているはずのニングブックとプロンシェンが、のん気に昼飯を食っていた。
やられた。
「ちっ……ぴんぴんしてんじゃねぇか!」
やってくれたな、舅殿!!
中庭に面したウッドデッキに茣蓙を敷き、親父2人は胡坐をかき談笑しながら洗面器のようなでかい皿から豪快にパスタをすすっていた。
「ダルフェ、なんでここに……ああ、そっか! お前……セレスティスにひっかけられたんだろう!?」
竜族の中でも長身の部類に入るプロンシェンは、俺より頭3つ程背が高い。
その身体は縦に長く、そして横にも広がっている。
「……あんたら、ぐるだな?」
茣蓙の上に無造作に置かれた携帯用電鏡は、鏡面が下になっていた。
連絡をとる気が全くない証拠だ。
「はははっ! さすがダッ君、お頭の回転が早いな」
「ダッ君って言うな、この肥満竜」
父親と同じ歳のこのおっさん竜が、俺は少々苦手だ。
「はいはい、分りましたよ‘ダッ君’」
「あのなぁおっさん。……そんなに死にたいのか?」
「まさか! 可愛い孫娘につがいが見つかるまでは、おっさんは死にたくないんだ」
角ばった頬骨のうえにちょこんとついた錆色の目玉を細めて、プロンシェンは笑った。
「あ、そうだ。これ似合うだろ? 先週の赤の大陸からの便で、エッ君が送ってくれたんだぜ!?」
プロンシェンは青い制服の上に可愛らしいひよこのアップリケのついた、ピンクのエプロンをしていた。