四竜帝の大陸【青の大陸編】
セシーさんは車椅子に座っていた。
「刀持参で来るなんて。相変わらず凶暴ですわね、カイユ殿は。ふふっ、そのほうが貴女らしくて私は好きですわ」
胸元が広く開いた濃紺のドレスには、袖と裾に灰色のファー。
こぼれんばかりのバストの谷間に、銀の台座に飾られたターコイズのペンダントトップがはさまれていた。
……ハクちゃんがお留守番しててくれて、良かった。
「こんにちは、トリィ様。このような姿でごめんなさいね」
淡い色の金髪は結い上げられて上品にまとめられ、白いうなじがとんでもなく色っぽかった。
相変わらずの大人の色気に、同性の私もちょっとどきっとしてしまう。
「セシーさん、お久しぶりです。あんなにお世話になったのに、お礼を言わずセイフォンを出てしまってごめんなさい。あのっ、足のお怪我は……」
足はドレスに隠れていて、私からは足のどこに怪我をしているのかが分からない。
でも、きっと重症に違いない。
車椅子を使ってるぐらいだもの……。
セシーさんの座っている車輪のついたそれは、私の記憶にあるものより少し古めかしいデザインだけど私の世界のものとほとんど同じに見えた。
「そのことはお気になさらないで。怪我も問題無しです。ダルド殿下の命で大事をとっているだけですわ」
さすがに電動タイプじゃなくて、押してもらうか自分で車輪を動かすタイプの車椅子だった。
もしかして。
車椅子があるくらいだから、自転車もあるの!?
でも、街で自転車を見かけたことは一度も無かったな……。
「刀持参で来るなんて。相変わらず凶暴ですわね、カイユ殿は。ふふっ、そのほうが貴女らしくて私は好きですわ」
胸元が広く開いた濃紺のドレスには、袖と裾に灰色のファー。
こぼれんばかりのバストの谷間に、銀の台座に飾られたターコイズのペンダントトップがはさまれていた。
……ハクちゃんがお留守番しててくれて、良かった。
「こんにちは、トリィ様。このような姿でごめんなさいね」
淡い色の金髪は結い上げられて上品にまとめられ、白いうなじがとんでもなく色っぽかった。
相変わらずの大人の色気に、同性の私もちょっとどきっとしてしまう。
「セシーさん、お久しぶりです。あんなにお世話になったのに、お礼を言わずセイフォンを出てしまってごめんなさい。あのっ、足のお怪我は……」
足はドレスに隠れていて、私からは足のどこに怪我をしているのかが分からない。
でも、きっと重症に違いない。
車椅子を使ってるぐらいだもの……。
セシーさんの座っている車輪のついたそれは、私の記憶にあるものより少し古めかしいデザインだけど私の世界のものとほとんど同じに見えた。
「そのことはお気になさらないで。怪我も問題無しです。ダルド殿下の命で大事をとっているだけですわ」
さすがに電動タイプじゃなくて、押してもらうか自分で車輪を動かすタイプの車椅子だった。
もしかして。
車椅子があるくらいだから、自転車もあるの!?
でも、街で自転車を見かけたことは一度も無かったな……。