四竜帝の大陸【青の大陸編】
「おちびはさっさと座れ。カイユ、お前はジリギエを迎えに行け。ついでにセレスティスのとこに寄って、これを渡してくれ」
「……」
青い竜の小さな手が返事をしないカイユさんの左手をとり、ピンクの紙袋を手渡した。
「セレスティスの好きな、四花亭のマシュマロだ。さっき買ってきた。俺様、昔からあいつになんにもしてやれなくて……」
あ。
竜帝さんはあれからいろいろ忙しかったはず。
時間が無くて、すごく急いでたから竜体でお買い物に行って……帰ってきてから人型になって、着替えるなんて時間がなかったのかも!
だから、竜体で……。
「カイユも……いろいろ、すまない」
ハクちゃんと同じ4本指の手が、カイユさんのすらりとした指をぎゅっと掴んだ。
「カイユ……俺っ」
宝石のような青い瞳が、カイユさんを見上げた。
「陛下。カイユに【約束】をしてください」
凛とした声が、小さな竜の動きを止めた。
「青の竜帝<ランズゲルグ>は、いかなる時も私の娘を守ってくださると。何者からも、あの子を守ってくださると、カイユと約束してください」
真っ青な眼が、これ以上はないというほど見開かれ。
「カイユ、お前っ!? 名を口に……俺を……俺は……ヴェルがっ……だからっ」
詰まった言葉には、隠せないほどの驚愕と戸惑いが……。
「貴方と共に育った私に、最初で最後の【約束】をしてください。陛下」
重ねられた言葉に、青い竜はかたく眼を閉じて。
「……分かった。俺はカイユと【約束】をする」
「……」
青い竜の小さな手が返事をしないカイユさんの左手をとり、ピンクの紙袋を手渡した。
「セレスティスの好きな、四花亭のマシュマロだ。さっき買ってきた。俺様、昔からあいつになんにもしてやれなくて……」
あ。
竜帝さんはあれからいろいろ忙しかったはず。
時間が無くて、すごく急いでたから竜体でお買い物に行って……帰ってきてから人型になって、着替えるなんて時間がなかったのかも!
だから、竜体で……。
「カイユも……いろいろ、すまない」
ハクちゃんと同じ4本指の手が、カイユさんのすらりとした指をぎゅっと掴んだ。
「カイユ……俺っ」
宝石のような青い瞳が、カイユさんを見上げた。
「陛下。カイユに【約束】をしてください」
凛とした声が、小さな竜の動きを止めた。
「青の竜帝<ランズゲルグ>は、いかなる時も私の娘を守ってくださると。何者からも、あの子を守ってくださると、カイユと約束してください」
真っ青な眼が、これ以上はないというほど見開かれ。
「カイユ、お前っ!? 名を口に……俺を……俺は……ヴェルがっ……だからっ」
詰まった言葉には、隠せないほどの驚愕と戸惑いが……。
「貴方と共に育った私に、最初で最後の【約束】をしてください。陛下」
重ねられた言葉に、青い竜はかたく眼を閉じて。
「……分かった。俺はカイユと【約束】をする」