四竜帝の大陸【青の大陸編】
そ、そんな……あの美しい女神様が巨乳をどうにかしてる姿なんて、想像できないっ!
女神様な竜帝さんに胸がある姿のほうが、すんなり想像できます!

「ったく、まな板セシーがこうなるなんて。女ってすげーなぁ」

竜帝さんは柔らかな膨らみに顎を乗せ、青い爪で自分のこめかみをぐりぐりしながら言った。

「陛下。6歳の時と比べないでください……」

セシーさんは竜帝さんから片手を離し、車椅子の横に付けられている小さな革鞄を開けた。
そこから何かを取り出し、私へと差し出す。

「これ、ヴェルヴァイド様の忘れ物ですわ。トリィ様からヴェルヴァイド様にお渡しくださいませ」

それは。
薄いピンク色の可愛らしい封筒だった。

「ハクの忘れ物? ありがとうございます……」

受け取った封筒には、宛名は記入されていない。
封もされてなかった。

「トリィ様、私の質問にも答えていただけます?」

ハクちゃんの忘れ物だという封筒を見ていた私に、セシーさんが言った。
少しだけ、硬い声だった。

「セシーさん?」

「貴女は、幸せですか?」

問いは、簡潔。
でも、深い。

「<魔女>として私が持つ記憶では、あの方に関わった女性達は……伴侶になったからといって、幸せになれる保証は無く……むしろ……。私はこの先の、トリィ様の事が……」

続いた言葉は、私を案じるものだった。
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