四竜帝の大陸【青の大陸編】
『さきほど、りこは我を本気で蹴った。それほど我が疎ましくなったのだろう?』
蹴った?
そういえば、そんな気も……。
『人型の我は‘かわゆく’ない。りこの好む鱗も無い』
は?
『容姿とてイケメン王子とは全く似ていない。りこに好意を持たせる要素が皆無だ』
容姿って顔?
私の好みはイケメンじゃなくて、お父さんの大好きな映画・釣り馬鹿日誌のハマちゃんです。
どっちかというと、整った顔は苦手。
『ね、私はハクちゃんがイケメンじゃ無くたってかまわないよ? 鱗だって……』
人型で鱗があったら半魚人なんじゃ……。
逆に、怖い。
しかし……うじうじだ。
でかい男が、うじうじ!
さすがにイラッときちゃいます。
『しかし。しかし、りこが……りこがっ』
むがあぁあああ~!
まったく、この子(?)は!
「まだ言うか! 私が悪かったって言っるでしょう!? このいじけ虫!」
日本語で言いながら。
「顔なんか、どうでもいいのよっ! そんなに言うなら見せてみなさいよ!」
私は頭部と思われる場所を探り当て、乱暴に外套をずらした。
『りっ、りこ! やめっ』
「ハクちゃっ……ふぉぇ!?……ひっ!!」
なに、これ?
なんなの、これ!
あまりにびっくりした私は、地面に座りこんでしまった。
大急ぎで視線をハクちゃんから逸らす。
し……心臓に悪いよ。
これは。
直視出来ない。
無理。
無理です!
『おい。姫さん? ……やっぱり異界人から見ても、旦那の顔って凄いのか?』
手、布から離れない。
指が固まって、動かせない。
『ダ、ダルフェ! わた、わた、わたし! は、はなせなっ。ゆ、指』
ダルフェさん、助けて。
ヘルプ・ミーです!
『‘傾国の美貌’は異界人にも通用するようですねぇ~。良かったですね、旦那』
のんきな口調でダルフェさんは言った言葉の意味は、知らない単語を使っていて分からなかったけれど。
どことなく愉しげなのは、私にも分かった。
蹴った?
そういえば、そんな気も……。
『人型の我は‘かわゆく’ない。りこの好む鱗も無い』
は?
『容姿とてイケメン王子とは全く似ていない。りこに好意を持たせる要素が皆無だ』
容姿って顔?
私の好みはイケメンじゃなくて、お父さんの大好きな映画・釣り馬鹿日誌のハマちゃんです。
どっちかというと、整った顔は苦手。
『ね、私はハクちゃんがイケメンじゃ無くたってかまわないよ? 鱗だって……』
人型で鱗があったら半魚人なんじゃ……。
逆に、怖い。
しかし……うじうじだ。
でかい男が、うじうじ!
さすがにイラッときちゃいます。
『しかし。しかし、りこが……りこがっ』
むがあぁあああ~!
まったく、この子(?)は!
「まだ言うか! 私が悪かったって言っるでしょう!? このいじけ虫!」
日本語で言いながら。
「顔なんか、どうでもいいのよっ! そんなに言うなら見せてみなさいよ!」
私は頭部と思われる場所を探り当て、乱暴に外套をずらした。
『りっ、りこ! やめっ』
「ハクちゃっ……ふぉぇ!?……ひっ!!」
なに、これ?
なんなの、これ!
あまりにびっくりした私は、地面に座りこんでしまった。
大急ぎで視線をハクちゃんから逸らす。
し……心臓に悪いよ。
これは。
直視出来ない。
無理。
無理です!
『おい。姫さん? ……やっぱり異界人から見ても、旦那の顔って凄いのか?』
手、布から離れない。
指が固まって、動かせない。
『ダ、ダルフェ! わた、わた、わたし! は、はなせなっ。ゆ、指』
ダルフェさん、助けて。
ヘルプ・ミーです!
『‘傾国の美貌’は異界人にも通用するようですねぇ~。良かったですね、旦那』
のんきな口調でダルフェさんは言った言葉の意味は、知らない単語を使っていて分からなかったけれど。
どことなく愉しげなのは、私にも分かった。