四竜帝の大陸【青の大陸編】
「さぁ、ここにお座りください。2人がけですから、ヴェルヴァイド様とお使いくださいませ……あら?」
胸ポケットから電鏡を取り出したカイユさんは小さく頷き、満足気な笑顔を私に向けた。
「ダルフェから連絡です。ヴェルヴァイド様が皇女を伴い、こちらへ向かうと……転移ということは、すぐですわね! さぁ、急いでお座りください、トリィ様」
その言葉に、私はいつ切り出そうかと考えていたことを思い切って口にした。
「……え~っと、カイユ。これじゃなくて、1人がけの椅子で揃えない?」
だって、だって!
皇女様の前でハクちゃんと2人がけソファー……それは商品名的には、ラブチェアってやつですよ!?
なんかいろんな意味でまずいっていうか、別れ話をされたであろう皇女様の前では嫌味っていうか、すべきじゃないっていいますかぁあああ!
ラブチェア、ラブラブチェア、ラブラブ…胸が痛むどころか、頭が痛いんですけれど!
カイユさんったら、さっきは皇女様を思いやるような発言をしていたはずなのに……うう、その笑顔が逆に怖い。
「ふふっ……2人がけに仲睦まじく座っていただき、トリィ様とヴェルヴァイド様の間に皇女が入りこむのは不可能だと思い知ら……教えて差し上げるのです。遠慮なさらず、“普段通り”にしてくださいね?」
「普段通り……そ、それはちょっと、さすがにまずいかと……」
今日のハクちゃんは人型。
人型のハクちゃんは、日本人基準ではスキンシップ過剰なんです!
胸ポケットから電鏡を取り出したカイユさんは小さく頷き、満足気な笑顔を私に向けた。
「ダルフェから連絡です。ヴェルヴァイド様が皇女を伴い、こちらへ向かうと……転移ということは、すぐですわね! さぁ、急いでお座りください、トリィ様」
その言葉に、私はいつ切り出そうかと考えていたことを思い切って口にした。
「……え~っと、カイユ。これじゃなくて、1人がけの椅子で揃えない?」
だって、だって!
皇女様の前でハクちゃんと2人がけソファー……それは商品名的には、ラブチェアってやつですよ!?
なんかいろんな意味でまずいっていうか、別れ話をされたであろう皇女様の前では嫌味っていうか、すべきじゃないっていいますかぁあああ!
ラブチェア、ラブラブチェア、ラブラブ…胸が痛むどころか、頭が痛いんですけれど!
カイユさんったら、さっきは皇女様を思いやるような発言をしていたはずなのに……うう、その笑顔が逆に怖い。
「ふふっ……2人がけに仲睦まじく座っていただき、トリィ様とヴェルヴァイド様の間に皇女が入りこむのは不可能だと思い知ら……教えて差し上げるのです。遠慮なさらず、“普段通り”にしてくださいね?」
「普段通り……そ、それはちょっと、さすがにまずいかと……」
今日のハクちゃんは人型。
人型のハクちゃんは、日本人基準ではスキンシップ過剰なんです!