四竜帝の大陸【青の大陸編】
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「そ……それは……青……<青の竜帝陛下>の『青』で……す」
役に立たない情報だと冷めた空気が漂っていた空間に、熱が生まれた。
それはそれぞれの方向性で発熱し、膨張し弾けとぶ。
「おおおおお・おのれっれれはっ、何故それを先に言わんっ!? こ・ここ・こここのひひひっひよこめがっ!!」
<黒>の爺さんは怒りで“かみかみ”で。
「キィイイィ~! 焼き鳥にしてやりたいぃいいい!! ひよこ親父! あんたは黄色使うな、キキャアアア~ッツ! む~か~つ~くうううう~っ!!」
<黄>の超音波娘の金切り声が、真っ暗な電鏡の間に目に見えぬ雷撃のように降り注ぐ。
「俺、南棟にいるヴェルに知らせてくるっ!」
<青>の陛下が駆け出そうとしたその時。
「お待ちなさい、<青>」
その言葉に、陛下の動きが止まる。
反動で、真っ青な長い髪が前方に流れた。
「なんでだよ、<赤>……うわっ!?」
陛下は<赤の竜帝>用の大型電鏡へ顔を向けると、美麗な顔を自分の両手ですばやく覆った。
俺は電鏡の向こうに現れた真紅の髪と瞳の持ち主に、抗議した。
「勘弁してくれよ! 息子としてフォローの仕様がねぇっ!!」
久々に見た赤の竜帝の人型は、息子として色んな意味で非常にきつかった。
役に立たない情報だと冷めた空気が漂っていた空間に、熱が生まれた。
それはそれぞれの方向性で発熱し、膨張し弾けとぶ。
「おおおおお・おのれっれれはっ、何故それを先に言わんっ!? こ・ここ・こここのひひひっひよこめがっ!!」
<黒>の爺さんは怒りで“かみかみ”で。
「キィイイィ~! 焼き鳥にしてやりたいぃいいい!! ひよこ親父! あんたは黄色使うな、キキャアアア~ッツ! む~か~つ~くうううう~っ!!」
<黄>の超音波娘の金切り声が、真っ暗な電鏡の間に目に見えぬ雷撃のように降り注ぐ。
「俺、南棟にいるヴェルに知らせてくるっ!」
<青>の陛下が駆け出そうとしたその時。
「お待ちなさい、<青>」
その言葉に、陛下の動きが止まる。
反動で、真っ青な長い髪が前方に流れた。
「なんでだよ、<赤>……うわっ!?」
陛下は<赤の竜帝>用の大型電鏡へ顔を向けると、美麗な顔を自分の両手ですばやく覆った。
俺は電鏡の向こうに現れた真紅の髪と瞳の持ち主に、抗議した。
「勘弁してくれよ! 息子としてフォローの仕様がねぇっ!!」
久々に見た赤の竜帝の人型は、息子として色んな意味で非常にきつかった。