結婚→恋愛
気がつけば、俺は美琴を抱き締めたまま、美琴のベッドで眠ってしまったらしい。




空はまだ暗い。




だけど、雨は弱くなり、雷はもう聞こえなかった。




俺はベッドから降りて、美琴に布団をかける。





「……美琴…」




昨日、初めて呼んだ名前。




改めて呼んでみる。




美琴はスヤスヤと眠っている。




当たり前だよな…




昨日あれだけ泣いたんだから。





うっすらと涙のあとが残っている。




俺はそこに小さくキスを落とし、美琴の部屋を出た。
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