最後の恋、最高の恋。
私がそう言った瞬間、一瞬静けさに包まれてすぐ後に、この部屋にいる私以外の全員が「はぁ?」とあまりにも綺麗なハモりを披露した。
「美月ちゃん、なんでそんな考えになっちゃってるの!?」
「ホント、どこまで馬鹿なの!? 信じらんない! だからあんなこと言ってたの!?」
「み、美月……、私男の趣味こんなに悪くない」
そして怒涛の文句の嵐。
逆に私の方が“なんで!?”状態になってしまった。
「だ、だって、お姉ちゃん、今日最初にあった瞬間にこの間のこと誤解だって言わなかった!」
お姉ちゃんならまず誤解だって言うはずでしょう!? とお姉ちゃんに詰め寄ったのに、
「だって、そのことについては学が話すから私からは何も言うなって言われてただけで」
「な、泣いてたじゃない! あの日愛してるって山口さんに二人して宣言してた!」
「だから、それは山口さんを諦めさせるための芝居で、……学から聞いたでしょう?」
逆に質問されて、言葉に詰まる。