最後の恋、最高の恋。

こんなに可愛いことをされた上に、あんな可愛いこと言われてすぐにでも抱きしめたい衝動に駆られるけれど、今はそれよりも誤解を解く方が先だと理性を総動員させる。


「美月ちゃん、俺が美月ちゃんを嫌いになるなんてこと、あり得ないよ」


逆に好きすぎて苦しいくらいだ、と胸の内を正直に吐露する。

こんなに好きで、どうしたらいいのか分からないくらいなのに、どうしてそんなことを思うんだ、と考えたけれどその誤解を与えた不安要素はさっき美月ちゃんがちゃんと教えてくれた。

でもそれもやっぱり俺が美月ちゃんを好きすぎるが為に起きてしまったことだから、もうこれは俺の頭がどうしようもないんだけど。


それでも、ちゃんと話さなくちゃいけない。

ヘタレな考えも、何もかも、すべてを話してちゃんと美月ちゃんと向き合うべきだ。

怖がって、虚勢を張ったって、彼女に対する愛情は減ることなんてなくてむしろ増える一方なんだから。





「俺ね、美月ちゃんのことが好きだよ。　会うたびに好きになって、会うたびにドキドキするから視線をずっと合わせてられない」


俺の言葉に驚いたように美月ちゃんが今度は身体ごと俺の方を向いた。