最後の恋、最高の恋。
「でも、今回もフラれたって泣いてる美月見て、きっと学なら美月を幸せにしてくれるんじゃないかって思っちゃったのよ」
「……なんで?」
「だって、私美月のいいところだけじゃなくて、身内だから知ってるダメなところもちゃんと話したのよ? それなのにアイツ美月のこともっと知りたがるんだもん」
それって、ダメなところとかひっくるめて好きでいてくれるってことでしょう? そう微笑んで私の頭を撫でてくれるお姉ちゃん。
……大好きなお姉ちゃん。
いつだって私のことを考えてくれる、素敵で優しいお姉ちゃん。
“春陽に持ってるコンプレックスごと、全部ひっくるめた美月ちゃんが好きだよ”
ふいに、あの言葉が頭をよぎる。
……本当に?
今度こそ、信じてみてもいいんだろうか。
あの人を好きになれたら、幸せになれるんだろうか。
そう考えていた私の思考を読んだように、お姉ちゃんは言った。
「学は信用できる奴だよ。 絶対裏切らないから信じてみて」