最後の恋、最高の恋。



溜息を思わずついて、それから息を吸い込んで「よし、」と自分に気合を入れる。


寝ているときのパジャマは、最近暑くなってきているからでろでろに伸びたタンクトップとショートパンツというラフな格好だ。

その格好のまま下のリビングへと向かう。

きっとお姉ちゃんはすでに支度が済んでるはずで、寝坊してくる私を見越してご飯を作ってくれてるに違いない。


二階にある洗面所で軽く顔を水洗いして、タオルで顔を拭きながら階段を降りる。


予想した通り、下からは何かを茹でているような匂いがする。

これはたぶん麺類だから、お昼は冷やし中華かうどんか素麺だ。


冷やし中華だったら嬉しいな、とそれだけでテンションが上がってしまう私はやっぱりまだまだ子供なんだろう。

鼻歌を歌いながら階段を降りて、リビングのドアを開けて「お姉ちゃんおはよう」と言おうとして固まった。

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