最後の恋、最高の恋。



「で? あのタンクトップパジャマの後任はどんなヤツなの?」


私の手元のショップバックを覗くしぐさをするお姉ちゃんと一緒にリビングに入ってソファに座る。


「これとこれとこれ、なんだけど。 坂口さんのお姉さんのお店に行ったらお姉さんがくれたの」


ソファとソファの間のテーブルに3着のパジャマを広げて見せると、「うっわぁ、絶対美月に似合うっ!」と目を輝かせてはしゃいでいる。


「よし、さっそくお風呂入ってこれ着てきて」


なぜだかすっごくテンションの高いお姉ちゃんが、ピンクのうさ耳を私に押し付けてリビングから追い出そうとする。


「待って! まだ夕方だしご飯も食べてないんだけど」


背中をお姉ちゃんに押されながら、振り返って言ってみるけど、お姉ちゃんは聞く耳を持ってくれなくて私をバスルームに押し込めた。


< 97 / 337 >

この作品をシェア

pagetop