最後の恋、最高の恋。
「出てくるまでには夕飯作っちゃうから、ちゃんと着て見せてね」
そう一言言ってさっさとバスルームから姿を消したお姉ちゃん。
そんななかなか見ないお姉ちゃんの強引さに呆気にとられながらも、外の暑さで汗をかいて少し気持ち悪かったのもあったから、素直に従うことにした。
急にお風呂に入ることにしたから湯船にお湯が溜まってるわけもなくて、シャワーを浴びただけの私は髪をタオルドライだけで済ませて大雑把にポニーテールに結ぶ。
まだポタポタと水が垂れたり、何本かまとめ切れてなくて後れ毛みたいに出てるけど気にしないで、新品のうさ耳パーカーに袖を通す。
サラリとした生地が肌に触れる感覚がすごく気持ちいい。
やっぱり高いものは高いだけあって、その分品質がいいんだなぁとしみじみしてしまう。
脱衣所にある大きな鏡を前にフードをかぶって、ついている耳を両手に持ってあげてみたり、くるりと後ろを向いてみたり、一人でそのパジャマの可愛さを堪能していた。
今気づいたけど、ショーパンのおしりの部分にウサギの尻尾を模したボンボンがついている。
「すっごい可愛い……」