この先生は危険人物につき注意してください
「え、あ、ちょっ」

言葉は扉を開けてみのるを押し込むように無理やり入れ、挨拶だけを残し扉を閉じた。

あ、あの人は滅茶苦茶だ。



「あの人誰?」

「うわ、最悪なタイミング・・・」

「逃げて逃げて」

「そこに立つんじゃない」

「もう駄目だ・・・」

「かわいそうに」


あー、早速なんか言われてるよ俺。背中にビュンビュンと視線かんじるよー。言葉姉さんイマニミテロヨ・・・

「あー、えっと・・・」

とりあえず自己紹介してみるか。

「あー、滝沢みのるといいます。よろしくお願いします」




「自己紹介が終わったならすぐに私の前から失せろ」




な、なんだ・・・なんか凄まじい殺気を感じるぞ。

妙な視線がみのるを刺している。教卓の前に立つみのるの背後から。つまり、教卓に座っている者からだ。

ゆっくりと振り返ると、目の前に駅でぶつかって遅刻の原因となった女の子がそこにいた。

「あー!駅の女の子!?」

「あの時のゴミクズ!?」
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