この先生は危険人物につき注意してください
その晩、みのるはアリスと一緒にアリスの家の屋根で雲ひとつなく輝く満月を眺めていた。

「なあ、アリスは俺といつから遊びだしたんだっけ?」

「ほえ?」

口にアイスをくわえてアリスは答える。疑問に満ちた表情で。

「あんでほんなことひふほ?(何でそんなこと聞くの?)」

「ただ思っただけ」

「そういや・・・いつからだろうね」

いつの間にかアイスを食べていたアリスは頭を押さえる。よほど急いで食べたのだろう。かなり頭が痛いらしい。


「俺が三歳の時でアリスは二歳からだ」


「うわ、達也!?」

「びっくりした〜・・・」

いつの間にか達也も屋根に立っていた。しかし、忍者みたいな奴だ。気配隠すのうまいな。

「そんな昔だったっけ?」

「みのる〜、お前は記憶力ないなぁ」

「うるさいよ」

「ま、俺とかはスポーツ万能だし記憶力もある。勉強も出来るがな」

「だったら西校落ちんなよ」

「あ、あれはあれ。これはこれだ」

いい加減な奴だ。
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