この先生は危険人物につき注意してください
1時間後
終わった。
人生一度限りの高校入学式は1時間遅刻で、すでに校長の長い演説が終わり皆は自分達の教室に帰っている時間だ。一応、クラスの割り当て表が貼られている筈の体育館には人の気配はなく、風が吹く音が聞こえる。
「・・・やっぱない」
やはりもう貼られてなどいなかった。
仕方ない。理由を説明してクラスに行こう。恥ずかしいけど。
みのるは落胆した足取りで丘の上にある事務室へと足を運んでいった。しかしその道中、みのるの脳裏にぶつかった女の子がライトアップされた。
あんな子供にぶつからなければ。
ぶつぶつと黒魔術でも唱えているように後悔と罵倒を呟きながら、みのるはえらく長く感じた事務室へと辿り着いていた。意外ときれいな事務室は来客用に玄関も用意されており、みのるはそこを一回は戸惑うも通って事務室前にだった。
高まる鼓動を押さえながら、みのるは『事務室』と書かれた壁紙と同じ色の白いドアをノックした。
終わった。
人生一度限りの高校入学式は1時間遅刻で、すでに校長の長い演説が終わり皆は自分達の教室に帰っている時間だ。一応、クラスの割り当て表が貼られている筈の体育館には人の気配はなく、風が吹く音が聞こえる。
「・・・やっぱない」
やはりもう貼られてなどいなかった。
仕方ない。理由を説明してクラスに行こう。恥ずかしいけど。
みのるは落胆した足取りで丘の上にある事務室へと足を運んでいった。しかしその道中、みのるの脳裏にぶつかった女の子がライトアップされた。
あんな子供にぶつからなければ。
ぶつぶつと黒魔術でも唱えているように後悔と罵倒を呟きながら、みのるはえらく長く感じた事務室へと辿り着いていた。意外ときれいな事務室は来客用に玄関も用意されており、みのるはそこを一回は戸惑うも通って事務室前にだった。
高まる鼓動を押さえながら、みのるは『事務室』と書かれた壁紙と同じ色の白いドアをノックした。