ストロベリーデイズ
射るような、真っ直ぐな視線。
それから私は逃げられない。
「ずっと心配してたんだ」
――トクン。
さっきまで、痛いと悲鳴を上げていた胸が鳴った。
先生があまりにも切な気な声を出すから…。
『心配してた』?
『ずっと』?
また胸が痛い。
キュッと締め付けられるように。
なのに全くイヤじゃない。
むしろ、心地いいくらいで。
そんな感覚に蓋をするように、慌てて視線を下へ向けた。
「せ、先生がタバコ吸ってたこと、ハゲの校長にでも、言ってあげましょうか。
それとも、やっぱり永瀬先生がいいですか?」