ストロベリーデイズ




激しく責め立てるようなキスに苦しくて涙が浮かぶ。

一生懸命先生の胸を押すけど、びくともしない。

あぁ、これが男女の差か、なんて霞む頭で思った。


私の顔を包む先生の大きな手が、不意にピアスに触れた。

…だめだ…、だめだ、だめだ!

だって、私は…っ!




――ガリッ

私は思い切り首を横に振り、キスから免れた。

その時に歯が当たったのか、先生の唇には血が滲んでいる。

なのに先生は、複雑そうに微笑んだ。




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