君との一生の約束
「あのさー・・・」

「1個質問」

「あのさー私・・・・好き?」

美紀は辰巳に、こんな質問をぶつけた。

辰巳は、笑顔で、答えてくれた。

「うん。もちろんさ。」

「もう少しで、高校2年生だね。」

「そうだね。今は、もう、3月だもんね。」

「あのさー・・・美紀、ごめんよ」

辰巳は急に、美紀に謝った。

「なにが?」

「うちの父ちゃん、サラリーマンなんだ。それで・・・・・」

辰巳の目には、涙がいっぱいだった。

「どうしたの?」

「あのね・・・・熊本県に行くことになったんだ。」

「それで、俺も・・・・一緒に行くの。」

「本当にごめん・・・・」

辰巳は、言葉を失った。

美紀はそんな辰巳に言った。

「熊本の高校でもがんばってね。」

「今は、3月1日だよね」

「俺は、3月3日にここから出る。」

「辰巳、後2日しか無いじゃん!」

「あー・・・・・」

「どうしたの?美紀。」

「あのね、私は、3月3日が誕生日なんだ。」

< 9 / 14 >

この作品をシェア

pagetop