そんな顔すんなよ
ピンポーン
そんなことを思いながら凉菜の家のインターホンを押した。
「はぁい…って優輔くん!?」
ドアを開けたのは凉菜の母ちゃんだった。俺の姿を見て驚きを隠せない様子。
「おはようございます。凉菜、まだいますか?」
「いるわよ。ちょっと待ってね!凉菜、優輔くんが来てるわよ!」
凉菜母の言葉後、お祭り騒ぎ並みに慌ただしくなった凉菜ん家。
「それにしても優輔くん、一段とカッコ良くなったわね♪凉菜には勿体ないわ!」
「はは。そんなことないっす」
私にしたら?とほんわかした笑みを浮かべる凉菜母。凉菜の笑顔にそっくりだった。
「優輔くん…イキナリ引っ越すことになっちゃってごめんね。せっかく凉菜と仲良くしてくれてるのに…」
「あ…いや」
突然の引っ越しの話に戸惑いを隠せない俺。