千年の追憶【完】
「えっ?」


私と鹿住くんはまだ席に座っていた。


「…?」


確かに、私達は廊下に居る。


不思議な顔で鹿住くんを見た。

まだ私の腕を掴んだままで、歩き始める鹿住くん。


「わかるかな、式神って。
昔、俺に同情して仲良くなった陰陽師から教えてもらったんだ。
人間の姿だから少し疲れたけど、使ってみた。
大丈夫、上手くいったよ。
俺達は、学校に居る事になってる。」


映画で見たことある、あれのことかな?


鹿住くん、すごい。


現実でやってる。


でも、私が気になるのは
「どこに行くんですか?」
と、いうこと。


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