千年の追憶【完】
タケルは状況が把握できないらしく回りを見渡している。


そして私に気づき、次に。


「鬼?
いや…。早時様ですね?
そのお姿は、どうされたんですか?」


少しだけ驚いてタケルは、ためらうことなく早時様に話しかけた。


「水菊にもう一度会いたくてね。
鬼になってしまったよ。」


早時様も何事もなかったみたいに、タケルに答えた。

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