千年の追憶【完】
「水菊には、辛い想いをさせていたと思う。

本当は分かってたんだ。

俺のことなんて。

…好きじゃないって。

俺は主だから、水菊は従ってるだけなんだって。

無理矢理体を抱く事はできても、結局心を抱くことはできなかった。

愛してるの言葉だって、俺の独りよがりに過ぎなかったんだ…。

でも、幸せにする自信がない。なんて言う羽琉には渡せないと思った。

羽琉の居ない世なら、俺を見てくれると思ったんだよ。

馬鹿だよな。」


そんな…!


早時様に、こんな言葉まで言わせているのは私(みなぎく)なのね…。


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