千年の追憶【完】
早時様は私の言葉にとても反応して、目を見開いて私を見た。


「俺を好きに?
俺を愛してくれるのか…?」


脅えたように私に尋ねる。


「俺を愛して…。
水菊が俺を愛してくれるのか?」


何度も繰り返す早時様。


いつの間にか、早時様の綺麗な瞳から涙がこぼれていた。


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