千年の追憶【完】
そんな私に気がついて、いつも一緒に帰る友達の美百合(みゆり)が声をかけてくれた。


「都。帰るの?」


「うん。ゴメン。
今日は先に帰るね。」


鹿住くんの隣をキープして居た美百合。

かなり美人で頭がいいの。

必ず自分の都合のいい結果にしてしまう、話術と行動力の持ち主。

天然なんて言われているけど、実は相当の切れ者だと、私は見ている。


あれは鹿住くんに一目惚れした瞳だね。


美百合の超タイプだもん。


野暮はよそう。


ま…私が気を回さなくても、美百合の事だもん。


きっと満足いく結果にするはずだけど。


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