千年の追憶【完】
でもそんな私の気持ちは、鹿住くんの一言で台無しにされた。


「待って。水菊。
俺と一緒に帰ろう?」


「…?…?…?はぁぁ…!?」


突然の申し出。
それに、みなぎく?


取り巻きの女子達も驚いている。


「ダメかな?」


「いや。ダメっていうか…。」


失礼にも私は、走り出していた。


「ちょっと!待ってよ!」


鹿住くんが追いかけてくる気配がする。


『ダメ!
あなたは、私なんかに関わっちゃいけないの!』


私の頭の中に、はっきりとこの言葉が浮かんだ。


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