30才の初恋
眠ってしまった、奈歩ちゃんを抱いて車に乗った。




奈歩ちゃんをベットに寝かせてると、宗次郎がコーヒーを入れてくれたので、向かい合わせに座った。




「明日美、さっきからため息ばかりついてる。斗真とは何時に待ち合わせなんだ。」




待ち合わせなんかじゃない。




勝手に斗真が時間を指定して来ただけ。




それにもう二時間過ぎている。




多分斗真は諦めて帰ったはずだ。




歩き疲れた私は、ソファーに座ったまま眠ってしまった。




夢の中で、私は泣いていた。




やだ、私ったら本当に泣いていたんだ。




24時を過ぎている。




宗次郎が送ると言うのを断り、家に帰った。




玄関を開けると、円香が立っていた。




「明日美姉、斗真のとこに行かなかったの。今咲良さんから電話で、斗真が帰って来ないって心配してた。」



嘘、バカじゃないの!




まだ、私を待ってるなんて信じられない。




私はそのまま外に飛びだし、タクシーに乗った。



もう、いいかげんにしてほしい。



どうして、斗真は私を苦しめるの。



本当にバカだ




斗真もバカよ。

















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