30才の初恋
今は怒りを沈めようと必死になった。




「斗真お風呂入って体を暖めてくれば。」




じゃ一緒にの言葉を全面拒否した。




お風呂から出て来た斗真は、バスローブを羽織ったまま私に近づく。




隣に隙間なくピタリと座る。




離れてほしいのに、肩を抱き寄せた。




「来てくれてありがとう。もう来てくれないと諦めてた。」




こんな場所で告白するなん、絶対許さない。




やだ、駄目!




両手で耳を塞いだ。




「頼むから告白させて、その前に指輪の誤解を解きたい。」




私じゃない女の為に買った指輪の話なんか、聞きたくもない。




明日美は誤解してる、あれは明日美に買った物なんだ。




20年前、明日美に渡すつもりだった玩具の指輪だと、斗真が話出した。



嘘、20年前って、小学生の時だよね。



全然気づかなかった。















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