30才の初恋
今日泊まるホテルに連れて行かれた。




なんでスイートルームなのよ。で、一緒の部屋な訳?



寒いから先に着替えよう。




斗真は携帯で誰かと話していた。




「明日美、夕方までゆっくりしようぜ。」




「斗真、遊びに来たんじゃないでしょ、仕事してよ。」



「仕事は秘書に任せた。明日美を充電する。」




下着姿のままベットに押し倒された。




ちょっと待ってよ、昼間からだなんて、心の準備も出来てないのに。




「キス以上はしないから、安心して。」




耳元で優しく囁かれ、全身の力が抜けた。




まだ何も解決してないのに、斗真のキスに必死に答えていた。




だって斗真が好き、斗真がいれば何もいらない。




たけど絶対口に出してやらない。



過去が気にならない訳じゃないけど、私は斗真に弱いんだ。



好きだから、好き過ぎて、何でも許してしまう。



駄目だと分かっているのに、斗真に勝てる気がしない。













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