30才の初恋
私にこの仕事が向いているのかわからないが、時間の立つのが凄く短く感じて何だか充実感もあった。


「明日美さん足腫れてますよ。医務室に行きましょう。」


すっかり足を挫いた事を忘れていた。


「これくらい平気よ。」


リカさんが無理矢理医務室に連れ行こうとして、医務室の前でいきなりリカさんがモジモジし出した。


「医務室にいる青山医師が好きなんです。」


リカさん可愛いな。恋する乙女って感じ。


「リカさんが羨ましいです。恋した事なくて、そう言う気持ちが分からないの。」


明日美さん可愛い過ぎですと言われて、リカさんに抱き締められた。


え、可愛くなんかないです。


恋をすれば、みんな可愛くなれるのだろうか。


今からでも遅くないかな。


でも、当分恋はいい。


「医務室の前で抱き合ってるお二人さん、どうぞ中へ。」


「キャ、青山先生。」


青山医師は爽やかそうで素敵だ。


「もしかして、武井?」


嘘、青山宗次郎。


斗真ともう一人の幼馴染み、青山宗次郎が目の前にいた。


驚いて声も出ない。


こんな偶然があるのだろうか。























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