30才の初恋
佑真君は10才にしては少し体も小さく、幼い感じもするが食欲は旺盛だ。




本当によく食べる。




小学校には通ってないと言った。



佑真君は斗真をパパと呼び、私を明日美さんと呼んでいる。




母親の事を聞いても首を左右に振り知らないと言うだけだ。




金山さんが家に来て、美咲さんが今どうしているのか報告してくれた。




佑真君は斗真の子供ではなかった。




斗真はその事を嬉しそうに私に話すが、問題はそこではない。




斗真の子供でないことを承知で斗真に子供を託した。




美咲さんは多額の借金があり、結婚詐欺を繰り返し逃げ回っているようだ。




佑真君は泣きながら、僕は帰りたくないここに置いてほしいと言った。




だけどここにこのまま置く事は、佑真君の為にも出来ない。




美咲さんを探して、佑真君の事をどうすべきか話合わないと駄目だ。




金山さんにお願いして、美咲さんを探して貰う事にした。




斗真は簡単に、佑真君を施設に預けるというが、それで済む問題じゃない。




斗真のバカたれやろう!




本当に単純ななんだから。




佑真君の将来とか、大人が考えてあげないと駄目でしょ。




私は親ではないけど、ここままにはして置けなかった。













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