30才の初恋
「明日美、飯くってるのか?軽すぎる。」




暴れてやる。




「明日美、おまえはバカだな。」




暴れる私を斗真は肩に担いだ。




ミニスカートだった、暴れたらパンツが見えたりして?




もうやだ。




「大人しくなったな。社長室に着いたぞ。」




「30女のパンツ見せられてもな。」




もう許せない。




手を振り上げると、その手を掴む。




「二度も叩かれるのはごめんだ。もう少し女らしくなれよ。」




斗真が怒らせるような事するからでしょ。怒りが収まらない。




無理矢理、社長室へ押し込まれる。




「明日美ちゃん、又斗真に振り回されてるみたいだな。振り回されついでに、斗真の秘書をやってみないか?」




「それは社長命令ですか?」



「斗真の秘書はもって二日、誰も勤まらない。だから明日美ちゃんにお願いしたいんだ。」




私に秘書なんか勤まる訳がない。




絶対無理なのに、社長にお願いされると迷ってしまう。




「斗真を押さえられるのは、明日美ちゃんしかいない。そうだろ。」




そんなぁ、斗真と毎日一緒だなんて、考えただけで気分が悪くなる。









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