30才の初恋
「明日美悪いな。遊園地いいのか?奈歩喜んで飛び跳ねてるぞ。」




そんなに喜んで貰えるなんて、嬉しい。




「明日美、遊園地の乗り物怖くて乗れない癖に。」



すっかり忘れてた、高いとこダメで、回るのもダメで、ジェットコースターなんて、死んじゃう。




どうしよう、奈歩ちゃんあんなに喜んでるのに、今さら行けないなんて言えない。




お弁当も作れないのに、本当に私はバカだ。




「奈歩は明日美が一緒なら、どんな事でも嬉しいから大丈夫だ。」




「おまえらいつからそんな仲になったんだ。」




斗真が私の携帯を見ていた。




勝手に私の携帯見ないでよ。




「斗真こそどうなんだよ。明日美と出かけてたんだろ。」




「俺は大和銀行の頭取と食事の約束があって、秘書の明日美を連れてっただけだ。」




はぁ、私を彼女だと紹介した癖に、何で宗次郎には秘書として連れて行ったというのか、分からない。




斗真は何を考えているのだろ。










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