30才の初恋
初仕事
秘書の織原さんに連れられ社長室に通された。
逃げたいのに体が震えて思うように歩けない。
このまま諦めるしかないのか。
このままダッシュしたら逃げれるかな。
「社長、武井さんがお見えになりました。」
この人が社長。
「よく来たね。そんなに緊張しなくていいから座りなさい。」
「はい。」
緊張し過ぎて、顔が上げられない。
どう考えても、こんなすごい人が父さんの知り合いのはずかないと思う。
「君のお父さんとは幼馴染みなんだ。小さい頃からずっと一緒に過ごして来た。圭一の頼みは何でも聞いてやりたいと思ってね。」
信じられない。
父さんが大きな会社の社長さんと馴染みだなんて、全く知らなかった。
父親が幼馴染みだと言う理由だけで甘える訳にはいかない。
「私は父親の仕事を手伝っているだけで、全く働いた事がないんです。私に大会社の受付嬢なんて勤まる訳がありません。」
もうヤだ、泣きたい。
本当に情けないです。
「明日美さん顔を上げて、もっと自分に自信を持ちなさい。父親の思いを裏切らないように頑張ってみなさい。」
今更何を頑張れと言うのですか。
ため息しか出ない。
父さんの思いを裏切りたくはないけど、体が鉛のように重くて動けなかった。
誰か助けて。
帰りたいです。
父さん、ごめんね。
やっぱり無理。
私は勇気もないし、前に進む方法が分からない。
逃げたいのに体が震えて思うように歩けない。
このまま諦めるしかないのか。
このままダッシュしたら逃げれるかな。
「社長、武井さんがお見えになりました。」
この人が社長。
「よく来たね。そんなに緊張しなくていいから座りなさい。」
「はい。」
緊張し過ぎて、顔が上げられない。
どう考えても、こんなすごい人が父さんの知り合いのはずかないと思う。
「君のお父さんとは幼馴染みなんだ。小さい頃からずっと一緒に過ごして来た。圭一の頼みは何でも聞いてやりたいと思ってね。」
信じられない。
父さんが大きな会社の社長さんと馴染みだなんて、全く知らなかった。
父親が幼馴染みだと言う理由だけで甘える訳にはいかない。
「私は父親の仕事を手伝っているだけで、全く働いた事がないんです。私に大会社の受付嬢なんて勤まる訳がありません。」
もうヤだ、泣きたい。
本当に情けないです。
「明日美さん顔を上げて、もっと自分に自信を持ちなさい。父親の思いを裏切らないように頑張ってみなさい。」
今更何を頑張れと言うのですか。
ため息しか出ない。
父さんの思いを裏切りたくはないけど、体が鉛のように重くて動けなかった。
誰か助けて。
帰りたいです。
父さん、ごめんね。
やっぱり無理。
私は勇気もないし、前に進む方法が分からない。