30才の初恋
「いいながめだな、ほら立てよ。自分で脱げないから脱がしてやったんだぞ。」



どこまでも意地悪なんだから、斗真をどつこうとして、手をふり上げたらバランスが崩れ、斗真に抱き着いた格好でベットに倒れ込んだ。




「明日美、誘ってんの?」




もう知らない、そのまま斗真に跨がりキスをしてやった。




大胆だなといいながら、私の頭を押さえつけ何度もキスをする。




息が出来ない。




その時、寝室のドアが開き誰かが入って来た。




「これは失礼、お楽しみのとこ悪かったな。」




この声は社長?




穴があったら入りたい。




「親父、ノックぐらいしろよ!」




「ノックはしたぞ。キスに夢中で、分からなかったんだろ。」




今直ぐここから消えたい。



私は布団の中に隠れた。




明日美ちゃんの裸はみてないからね。なんて笑いながら、社長が寝室を出て行った。




恥ずかしすぎる。




斗真、許さないからね!




明日から仕事に行けない。



なんで、いつもドジな事ばかりしてしまうのだろ。



30才にもなるのに、本当に情けない。
















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