犬と猫…ときどき、君
何……これ。
震える指先を伸ばして、先に掴んだのは、城戸が置いていった、小さな箱だった。
赤いリボンを解き、それをゆっくりと開いた私の瞳に映ったのは……
「――……っ」
繊細な細い銀色のチェーンに、所々で小さな星がキラキラ光る、ストラップ。
「どう、して……?」
ねぇ、城戸。
これ……何?
「どうして、こんなの……っ」
これは、城戸から私への誕生日プレゼントだ。
ズルズルとその場にしゃがみ込んだ私の目から涙が零れ落ちる。
それが、手の平に置かれたストラップの上に、ポタポタ落ちて。
キラキラ、キラキラ光っていた。