犬と猫…ときどき、君
「好きだよ」
「もっとちゃんと言って」
まるで駄々っ子のような言葉を口にする私の顔を、首を傾げた春希が覗き込んで、クスリと笑いながら、そっと私の頭を撫でる。
「幼児返りか?」
だけど、ホントはきっと気付いてる。
私が今、何を考えているのか――……
春希は気付いているんでしょう?
横たえていた体をゆっくりと起こした私は、隣に座る春希の目を真っ直ぐ見つめる。
お酒のせいで、頭がまだ少しボーっとする。
でも、春希に触れたいって、触れて欲しいって……そう思う気持ちは、私の心の中にずっとあった。
春希でいっぱいになった、私のココロ。
ココロだけじゃなくて、カラダも。
――春希で満たされたい。
そんな風に思う私は、やっぱり“変な女”なのかな?