彼氏の余命を知ってる彼女。
そんな私に対して、ヒカルは無邪気な笑顔で、
「当たり前だろ!」
と私の頭を撫でながら言った。
そんなヒカルの笑顔を見て、目に涙が溜まるのがわかるが、私はそれに耐える。
──嬉し涙なのか、それとも違う意味の涙なのかは自分にもわからない。
でも…、今のヒカルの言葉と、一年生の子の言葉に少し心が軽くなったのを感じた。
ヒカルの命は後、25日しかない。
あの子にまた私達が一緒にいるところを見せるには──、私が、ヒカルを救うしかないんだ。
身代わりの方法でしか救えないヒカルの命を──。