彼氏の余命を知ってる彼女。
キレイに片付いている机の上に置いてある小さなガラス玉。
月明かりで照らされていて、それはまるで、死神が言っていた女の人の魂が何かを言っているような気がした。
「黙ってないで電気くらい付けなさい」
ボー、としてる私を見てお母さんはリモコンで私の部屋の電気を付けた。
部屋が明るくなり、私の視線と同じ方向を見るお母さん。
そこには、勉強机とその上に置かれた一つのガラス玉。
「…ヒナ…」
「ん…?」
聞いた事のないお母さんの寂しそうな声に私はお母さんの方を向く。