彼氏の余命を知ってる彼女。


「はっくしゅん!」


「ヒナ風邪?顔赤いよ?」


三限目と四限目の間の休み時間、お菓子を食べているアズキに顔を覗かれて言われた。


確かに朝から体が怠くて熱っぽいと感じていたが、ヒカルとの日々を一日足りとも無駄にできないと思い、学校へ来た。


…こんな時に風邪を引くなんて…、私のアホ。


「…くっしゅん!」


と言っても風邪には逆らえなく、クシャミをして机へ項垂れる。


    
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