彼氏の余命を知ってる彼女。



ガチャゴトガタン──。


「ん…っ」


何やら一階が騒がしく、私は目覚めてしまった。


熱はだいぶ下がったらしく、もう怠さはない。


「ヒカルぅ?」


目を擦りながら、昨晩私のベットで一緒に寝たヒカルの名前を呼びながら、ヒカルが寝ていた方へ手を伸ばす。


「…あれ」


手を伸ばすと、そこには人の感触はなく、慌てて視線を向けると、そこにはヒカルの姿はどこにもなかった。


    
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