彼氏の余命を知ってる彼女。


もう朝だから家に帰ったのかな?


なんて呑気な事を思いながら、カーテンを開けて日の光を浴びていると、勢い良く部屋のドアが開いた。


ビックリして肩をビクッと震わせながらドアの方を見ると、そこには顔が真っ青で血の気がないお母さんの姿があった。


こんなに慌てているお母さんを見たのは初めてで、胸騒ぎが一気に押し寄せる。


「…お母さん、どうしたの?あ、ヒカルなら帰っ…」


「ヒナ、落ち着いて聞きなさい」


私の話の途中でお母さんは言葉を割り込み、早口で私に今起きている真実を伝えた。


    
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