彼氏の余命を知ってる彼女。
人が行き交う交差点の横にそびえ立つビルの隅に私は立っていた。
今日は土曜日で学校が休みなのでヒカルとデートDAY。
いつもよりもオシャレに気合を入れて、待ち合わせ場所で待つ。
….昨日、図書室でいろいろ調べてみたが、これといった決定的な事は見つけられず。
夜もインターネットで調べてみたが、これも収穫なし。
「はぁ…」
本当は今日、この時間もヒカルを死なせない方法を探したかったが、ヒカルが夜メールで、“明日、遊園地に行こう”とデートに誘ってくれたので、素直に嬉しくて“行く!”と返してしまった。
だから今日は余命とか死とか考えないで、心から楽しみたいと決めている。
他の事を考えてヒカルとデートなんて、ヒカルに失礼だし、きっと心配をかけてしまう。
そう考えながらまたため息をつこうとした瞬間、女子達の話し声が耳に入ってきた。