彼氏の余命を知ってる彼女。


だけど、今こうやって隣に居るってことはオッケーしたんだな、ってその時の自分に感謝する。


────ただ一緒に歩いているだけで幸せなんだ。


ジッとヒカルを見つめ、思い出に更けて居ると、ヒカルは不思議そうにこちらを向いた。


「何見てんだよー」


目を細めて私を睨みながら言う。


「んー?私の彼氏はかっこいいなって思ってさ!」


私が笑顔でそう言うと、段々ヒカルの顔が赤く染まっていくのがわかる。


──ヒカル、好きだよ。


この生活がいつまでも続くと思ったんだ──。


この幸せがいつまでも──。






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