限られた永遠の物語
それから私は毎日夜になると彼のもとへ行った。

彼の望みをかなえるために。私の絵を描いてもらうために。

・・・嘘。
望みをかなえるためじゃない。

ただ彼の元に行きたいだけ


彼と話しながら私の絵が描かれていく。

この時間がいつの間にか私にとって大切な時間になっていた。


…だからこそ怖かった。

毎朝渡される死亡予定リストを開くのが

死亡予定リストに彼の日にちが書かれることを。

死亡の日が決まってないとわかるたびに私は思ってしまう

『彼には生きていてほしい』と

彼が生きてくれるならなんでもする。

そう思ってた。

だからこんなことが起こるとは思ってなかったの・・・


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